2015年9月7日

タワマン節税スキームと注意点

タワマン節税 スキーム 解説 法人化 相続 タワーマンション
via:朝日新聞
タワーマンションをつかった節税スキーム。
贈与したい現金6億円を元手に法人設立+銀行借り入れ4億円

タワマン物件購入

株式を贈与
この節税スキームのポイントは「タワマン物件」「銀行借入」です。

「タワマン物件」は、1戸ごとの土地の持分が小さくなるので、土地の評価額も小さくなる。そして、贈与財産の評価額(2億円)より「銀行借入」(4億円)の方が多いので、会社の株式は、贈与財産としての評価額がゼロになり、贈与税はかからないとのこと。

タワーマンションを活用した相続税の節税の落とし穴(マネーの達人)
タワーマンション節税に要注意(東京タックスコンサルティング)

その購入の意図が単純に節税を目的とするものである場合、国税から否認されて課税されるリスクが高くなることがある。

[追記]

「その6億円、税金ゼロで息子さんに……」 節税ブーム(朝日)
■タワマン、時価と評価額の落差を「活用」

男性は6億円で株式会社をつくり、銀行から4億円借りて計10億円を用意。そのお金で、東京の六本木や赤坂などのタワマン物件を5戸購入した。息子には、その物件を所有する会社の株式を贈与した。贈与税は「0円」。息子は時価10億円の不動産を持つ会社のオーナーになり、実質的に父の財産を受け継いだ。

現金10億円を贈与すれば贈与財産としての評価額も10億円だが、時価10億円の不動産では評価額が大きく下がる。不動産は価格が変動しやすいことなどを踏まえた措置だ。建物だと評価額は時価の4~6割、土地だと時価の8割になる。

そこでタワマンの「うまみ」が生じる。マンションの底地を数百もの戸数で分け合うため、1戸ごとの土地の持ち分はごくわずかになり、土地の評価額が小さくなる。さらに人気の高層階ほど時価と評価額の差は大きくなる。加えて物件を賃貸に回すと、評価額をさらに下げることができる。

この父子のケースでは、時価10億円の物件を、贈与財産の評価額としては2億円まで圧縮できた。その2億円にも税金がかからないようにする仕掛けが、株式で資産を渡すやり方だ。

物件を持つ会社は銀行から4億円借りた。評価額(2億円)より借入金(4億円)の方が多いと、その会社の株式は、贈与財産としての評価額ではゼロになる。その株式が親から子に贈与されても、贈与税はかからないというわけだ。

息子はそのまま不動産オーナーでいてもいいし、時価の10億円で売れれば、銀行にお金を返しても6億円近い現金を手にできる。物件価格が下がるリスクはあるものの、父親は「まるで錬金術。親も子も救われました」と振り返る。

タワマン節税は「都市伝説」 元国税マンが暴く相続税対策の嘘と“格差社会ニッポン”の真実(産経WEST)
この本はこうした例を挙げ「高層タワーマンション節税は都市伝説」と断言し、その理由として「タワマンを売るタイミングが遅ければ必ず大丈夫という保証はない。国税が『租税回避行為』と認める具体的な基準はないからだ」と説明。
不動産評価額が時価を大きく下回る仕組みを応用した節税スキームですが、節税とは認められない可能性が高いです。

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